エンディングノートの書き方|遺したい7つのこと

前回の記事「おひとりさまにエンディングノートは必須!?」では、そもそもエンディングノートについて話をしました。

読んでない方は参考に↓

おひとりさまにエンディングノートは必須!?

 

みんなの手元には、既にエンディングノートがあると思うので(笑)、
この記事では、実際にエンディングノートに記載する一般的な項目(中身)を見ていき、
書き方のポイントについて紹介するソロ。

早速、中身を見ていこう!

 

エンディングノートを書いてみよう!

 

おひとりさまにはエンディングノートは必須です。
あまり考えたくはないですが、介護や大病、それに伴う治療方法や延命措置などの考え方をしっかり伝えておくことはとても重要です。このことについては、あまり説明も必要ないかと思います。

この記事では、実際に、これだけは記載しておきたい内容について紹介します。

 

エンディングノート〜遺したい7つのこと

⒈自分のこと(プロフィール)

本籍地・出生地 ・死後の手続きに役立つ
・医療介護~終末期、死後に必要なケースも。除籍場所特定等
・公私の交友関係がわかる
・人となりもわかり、痴呆等の際役立つかも
生年月日
過去に住んでいたところ
学歴・職歴
趣味や特技、好きなこと
簡単な自分史
上記のように実務的に役立つことが主となりますが、この世に生まれてから幼少時代、学生時代、社会人、人によっては結婚、出産‥から現在まで。さまざまな経験やライフイベントがあったと思います。喜び、悲しみ、悔しさ…色んな想いがあるのではないでしょうか。
これまでの人生を振り返ることで、今大切にしなければならないことや今後なすべきことのヒントを得る機会となるのかもしれません。

 

⒉医療・介護

基本事項 血液型やアレルギー情報
加入している健康保険・記号番号等
連絡先や引落し管理・停止等リスト
病院や薬 かかりつけの病院名や担当医
常用している薬
重症になったとき 病名の告知について
治療方法、方針について
延命措置と尊厳死 延命措置や尊厳死に対する考えや希望
臓器提供や献体の希望
重症の際や延命治療等については、気が重いものですが、緩和ケアを含めた医療行為の希望や基準を決めておくことで、遺された方の身体・精神的負担を軽減できます。
また、自身にとっても尊厳死も含めた最期をどう過ごすのかということは非常に大切なことだと思います。
近年、徐々にではありますが、慣れ親しんだ自宅での「看取り」を希望する方も多く、おひとりさまでも例外ではありません。
同様に介護や認知症の際の対応方法等も、ある程度決めておくと良いかと思います。
医療・介護は、おひとりさまにとっては、より重要になります。お子様(孫含む)や兄弟姉妹もしくは甥や姪、他にいなければ友人(自分より若い人を)たちに、ノート+何かの機会に話し合うことをお勧めします。

 

⒊財産・お金

預貯金・クレジットカード 銀行、口座番号等(ネットバンクも含む)
保有クレジットカード会社、番号等
定期的な引落し状況(公共料金やNHK、保険等)/口座・クレカ
有価証券・その他資産 株式、投資信託、国債、他金融資産
不動産・動産 土地建物、宝石、骨とう品等、自動車
保険 生命保険・損害保険加入状況、保険会社や代理店情報
年金 基礎年金番号や加入年金
企業年金や個人年金などの私的年金等
借入金・ローン 借入先、借入状況など
借入保証の有無
どこにどれくらいの資産があるのか。逆に借金等はないのか。資産を誰に遺すのかという部分は遺言書等に任せるとしても、まずは資産状況の把握ができることが大切です。
万一の際は、金融資産は凍結されてしまうため、資産が分散されていると大変です。遺された方が一目で状況把握できるように一覧にしておきましょう。
その他、生命保険に加入している場合は、受取人であれば、即、保険金を請求できる場合があります。葬儀費用等の捻出に、銀行は凍結状態のため間に合わないのですが、保険金であれば対応できる場合があります。
補足として、口座・クレジットカードの暗証番号や通帳・印鑑の場所は記入せずに、信頼できる人に口頭で伝えるようにしてください。ノート紛失時の不正利用防止のためです。

 

⒋相続・遺言

遺言 遺言書の有無
相続 遺産分割にあたっての希望等、家系図
資産を誰にどれくらい遺すのか等の財産分割について、エンディングノートには法的拘束力がありません。正確に分割希望があれば必ず遺言書を作成しましょう。
相続人にお子さんやお孫さんがいる場合は、原則お子さん(孫)にすべて財産を残せますが、兄弟姉妹のみ、甥・姪のみの場合は、しっかり検討しておく必要があります。エンディングノートは、相続について考えるきっかけにもなります。

⒌人間関係

家族・親族の一覧 現在の家族状況・連絡先、家系図
同居していない家族や養子の有無
友人・知人の一覧 友人や職場の同僚の連絡先、葬儀に参列してもらいたい方一覧
現在の人間関係を目に見えるかたちにしてみると、あらためて一人一人との付き合い方を考えさせられます。良い悪いは別として、人間関係を見直す機会にもなりそうです。
家系図は、相続にも繋がります。なお、同居していない子供や養子がいる場合は、記載しておくことで、相続の際などに残された方の負担軽減につながるケースがあります。

 

⒍葬儀・納骨

葬儀 葬儀の内容・予算、葬儀会社・場所、宗教等の希望
喪主、遺影に使う写真、音楽、スライド写真等希望
納骨 希望する納骨方法(現在は散骨等もあり)
墓の所在地・連絡先・墓地使用権者等
最近では、密葬、家族葬、生前葬などの葬儀方法や納骨場所や散骨の希望(海や山‥)まで多種多様化しています。これまでの生き方によって、自分らしい最期にこだわりましょう。出来るだけ細かく自分の希望を伝えてください。当然、予算等もあるかと思いますが、今では生前のうちから葬儀会社等で見積相談もでき、活用される方も沢山いらっしゃいます。

 

⒎IT・SNS関係

携帯電話契約先 docomo,au,softbank等のキャリア等
プロバイダ契約先 インターネット契約先
利用中SNSやメルアド Instagram、Facebook、Twitter等SNSのアカウントやメルアドは残すか削除するか等
インターネットやSNSは今や誰しもやっていること。これが複数アカウントになると大変です。退会するのか残すのか、万一時に投稿して欲しいメッセージ等があれば記載しておきましょう。
携帯電話やプロバイダ契約は、固定料金も発生するため早めに対応いただくようにしましょう。

 

☛その他伝えたいこと等

公的重要書類 マイナンバー(カード)の保管場所、保険証や免許証、年金手帳、介護手帳、実印等の保管場所
金融資産 通帳・カードの保管場所、キャッシュカードやクレカ及びネットバンキングの暗証番号、電子マネー・アプリ等暗証番号、不動産の権利証‥等
PC、携帯スマホ、SNS等 パソコンやスマホ・携帯電話の暗証番号、SNSログイン情報等
ペット ペットの名前や性別、生年月日、血統書有無、かかりつけ医等
寄付や譲りたいもの 寄付したい相手や金品があれば連絡先や寄付したい品・金額、譲りたいものがある場合も同様に
重要な個人情報関連は、ノートに書かずに、最も信頼できる人に何らかの形で伝えておきましょう! ノートを紛失した場合のリスクを考えてのことです。

 

その他、僕の個人的なおススメ記載事項ですが、
・大切な人やお世話になった人へメッセージ
・思い出の場所とそれに伴うエピソード
以上になりますが、スムーズに書くポイントは、まずは書ける箇所から書く!ということです。
僕も未だ空欄のところがあります。気にしないことです。
そして、今の自分の気持ちを正直に書いてみるといいと思います。これ、すごくおススメです。
自分の気持ちや考え方、これまでの人生の棚卸に繋がります。

 

エンディングノートを書いた後のこと

エンディングノートを書いたらそれで終わりではありません。
是非やって欲しいことがあります。

定期的な見直し

まずは定期的な見直しです。健康状態や資産状況はその都度変化していくものです。自身の考え方もその時々で変わっていくもの。その都度、書き直しや更新をするのがベストです。
または、皆さんは年末に来年の手帳を買って、新年の目標や計画を立てたりしませんか?
ぜひエンディングノートも手帳の更新と同時に見直しをする習慣にしてみてはいかがでしょうか!?1年に一度眺めるだけでも違うと思いますよ。

エンディングノートの存在や保管場所を伝える

エンディングノートは、日記と違い、自己満足で終わってはいけません。
遺される方に見てもらわなければ意味がありません。信頼できる人には、エンディングノートを書いていることを知らせておきましょう。
特に、終末期や死後整理等を依頼する予定の方には、保管場所も教えておくのが賢明です。
ちなみに保管場所は、貴重品と同じように大切なものとして、かつ見つけやすい場所を選びましょう。

 

まとめ~エンディングノートを書くメリット~

上述のエンディングノートの中身を見ていく中で、書くメリットは十分伝わったと思います。
最後に、まとめてみましたので参考にしてください。

エンディングノートを書くメリット

・これまでの人生を振り返ることで、自身の生き方やキャリア、資産状況等を棚卸でき、今後やるべき将来図がおぼろげながら見えてくると共に自身のライフプラン(人生設計)を再構築するきっかけとなる。
・人間関係をあらためて見つめなおす機会となり、本当に自分にとって大切な方を再認識できる
・面と向かっては照れ臭い感謝や想いの気持ちを、遺された大切な方にしっかりと伝えることができる。
・終末期医療や延命治療等が必要となった際、遺された方に重い決断をさせずに済み、辛い気持ちを和らげることができる。また、死後整理についても負担を軽くする。

 

最終的には普段からしっかり話すことだと思います。近くに託したい方がいるならなおさらです。今は、家族会議というものもありますので、こういうことを名目に軽い雰囲気でもいいので、まずは話してみてはいいかがでしょうか。
おひとりさまであれば、特に終末期の医療や延命治療等については、しっかりと話し合っておきべきです。

エンディングノートについて、前回の記事も含めて紹介してきました。
しつこいようですが、おひとりさまには、まず何よりもエンディングノートを書くことをお勧めします。
エンディングノート普及員でも何でもありませんが、僕自身がやって本当に良かったと思っているからです。

 

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おひとりさまにエンディングノートは必須!?

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