老後の必要資金は人それぞれです|目標額はどうやって決める?
資産形成シリーズは、今回で4回目の記事だソロ。
そもそもの目的は何だったのかというと、「老後の資金を貯める」ということだったよね。
これまで、老後資金の資産形成プロセスとして、
1.お金の整理をおこない
2.家計簿で現状把握をおこなう
3.消費・浪費・投資の3つの川に分類かつ見直しをおこなう
以上のところまでを提案してきたよね。
これだけでも、資産形成の土壌づくりと効果は、かなりあると思うソロ。
そして、少しずつでもいいので、副業や投資等で収入を大きくしていくことを併せて提言したよ。
おそらく、みんな順調に家計簿をつけていると思うけど(笑)。
ぜひ、最低でも2か月間は頑張ってソロ!
では、おいらのナビゲートはこの辺にして、早速、中身をみていこう。
目標設定~いくら必要か!?
今回は、目標設定について。
いったいどれくらい必要なのか!?
順番にお話していきます。
お金が貯まる人は、貯金の先取り!
前回の分類のところで、3つの川のお勧めの割合は、消費70:浪費10:投資20でしたよね。
ここから見えることは、まず、手取り収入の20%を貯金や投資に回すということです。
手取り20万円の方は、何も手を付けず、収入の20%である4万円を、ひとまず貯蓄用の銀行口座(生活用とは分ける)に入れてください。
(教養や習い事等の自己投資があれば、それを差し引いた額で結構です)
銀行以外の投資口座等をお持ちの方は、積極的に活用されてもいいかと思います。
また、老後資金の前に、有事の時の備え*(生活費の6か月分目安)及び、マンションの頭金や子供の教育資金、車検代や電化製品買い替え費用など‥特別費*といわれるものがある場合は、優先的にそのための貯蓄に回してください。
この貯蓄が出来てから老後資金を始めていきましょう!!
*有事の備え⇒災害やウイルス流行、失業、病気などに備えるため、最低、生活費または月給の6か月分の貯金をおススメします
*特別費⇒ご祝儀やお祝い、住宅頭金、改修費、教育資金、車検代、家電・家具買替費等確実に必要となる費用
とにかく、一旦、手取り収入の20%は、使わずに避難させることです。
お金が貯まる人と貯まらない人の差は何か??
これ、とても大切なことです。
それは、使う前に、先にお金を貯める=先取り貯蓄です!
これを実践してください。嫌でもお金は貯まっていきます。
前置き長くなりましたが、貯めるお金が決まっているのに、目標を立てる意味は何なのか?
これから、しっかりみていきましょう。
目標設定|どうやって立てるのか!?
では、有事の時の備えや特別費等の準備が出来たという前提で、老後資金はいったいいくら必要なのか!?
結論から申し上げます。
目標設定のために実施することは、「ライフプランニング」です。
手順の項目に「目標設定」と書きましたが、「ライフプランニング」でもよかったわけです。
なぜライフプランニング=目標設定が必要なのか!?
その理由は、一人一人の老後必要資金や目標額、資産形成手法が違うからです。
生涯賃金や勤続年数、年金の種類、貯金額、年齢、家族構成、資産状況、生活費…一人一人違いますよね。
こうした状況から、目標設定は、当然、個別に相違します。さらに、リスク許容度も変わるため、運用手法や商品等も同様に違ってくるわけです。
近頃、例の老後2,000万円問題をはじめ、テレビや雑誌などでも、老後は最低3千万円は必要です‥など、老後の不安をやたらと煽るメディア報道を目にすることが多くなったと思いませんか?
「あーそうですか!それでは〇千万円準備しますわ!」って感じで、誰もが簡単に準備できるなら世話ないですよね。
現実には、今からできることには、限界もあります。現在の収入で生活をし、限られた範囲で貯蓄をする現状。そうかといって、収入を上げる、副収入を確保する等すぐには難しい。これが現実です。
では、何もせず手をこまねいているのか??
そうではありませんよね。
まずは、出来ることからやっていきましょう。
老後の資金計画を立てる
それは、これまでの資産形成のプロセスである「お金の整理」や「把握・管理」を実施した上で、老後の資金計画を立てることです。
何度も言いますが、そのためには、ライフプランニング作成が必須となります。老後資金の目標や目安を目に見えるかたちにするのです。
何となく目指しても、木を見て森を見ず状態。結局は中途半端になってしまいます。
少し面倒くさい感じがありますか?気持ちはよくわかります。
ですが、この手順が遠回りのようで、これが一番の近道なのです。
一度やってしまえば、あとは放っておいていいわけです。ここまで実行するのに3カ月あれば十分なのです!
例えば、ダイエット。体型的な現状をはじめ、食事の量や内容や時間、睡眠時間、運動有無‥等、あらゆる現況を把握したうえで、その方に合ったやり方でステップアップ目標~最終目標・目的等を立てていくのではないでしょうか?
こうした計画および最終的な目標がないと、どこまでやればいいの??って、途中で萎えてしまいますし、先が見えないことほど不安になることはありません。
資産形成も同じで、目標や目安があってこそ、張り合いもあり、手法や計画が立てられます。
もし、理論的な目標が2,000万円だとして、最終的に1,000万円しかできなかった…としても残念がる必要はありません。
その時点で、1,000万円あるのとないのとでは天と地の差です。
もしかしたら、その原資を活用した資産運用の選択肢があるのかもしれません。
ですが、0円だと何一つ選択肢がありません。
目標を立てることに、ご納得いただけましたか?
「老後資金はいくら必要か?」という問いに対する答えは、
ライフプランニングを実施しないとわからない。というのが正式な答えです。。。
ですが、それでは、なんかモヤモヤ感ありなので、一般的な老後の収入や支出をもとに、どれくらい老後資金が必要になるのか?
一般的な回答になりますが、以前の記事を参考に紹介します。
必要な老後資金の目安は?
必要な老後資金の目安の詳細については、
その記事から一部抜粋します。
で、「結局いくら準備すればいいの」??単純な疑問が出てきますよね。
大雑把ではありますが、結論から言うと、Ⓐ+Ⓑになります。
老後の毎月の生活費-年金の月額受取予定額=月額不足 ×12(月)×最大30(年)…Ⓐ
医療費・介護費の準備資金=上述より1,000万円と仮定…Ⓑ
その際、事例として、現在の独身者の平均の生活費、会社員・公務員の平均受給年金額から、必要な老後資金を導いてみました。
結果は、17,024,680円でした。(自営業は年金受給が少ないため、この約2.8倍)
式⇒163,781円(平均生活費)ー144,268円(平均年金額)=19,513円×12×30=7,024,680円
これに、医療介護費用の1,000万円を追加。
いかがですか?1,700万円くらいですが、これは、あくまでも平均値を入れただけ。
実際は、一人一人、生活費と受け取る年金額は違います。
毎月の生活費は、資産形成②「現状把握」プロセスで、ある程度分かったと思います。
一般的に、老後は生活費が下がるといわれていますが、それは状況によります。
当然、お子様がいらっしゃれば、養育・教育費が不要となりますので、その分下がります。
また、現役時代は、仕事関連での付き合いから自己出費も多い方なども、その分下がるかもしれませんね。
ただし、基本的な生活費はそれほど変わらないというのが、私の見解です。老後は、現役時代に比べ、自宅に居る割合が断然高くなります。光熱費は上がるわけです。食費なども、配達等を活用することがあれば、こちらも上がります。また、病院に行く回数も必然と多くなりがちです。
なので、ここでは、現状(現役時代)の生活費で試算しています。
そして、もう一つ補記しておきたいことがあります。
それは、インフレ(物価上昇)を加味すると、1,700万円では不足してしまいます。
仮に、物価が毎年1%上昇した場合、20年後には、約2,070万円が必要となります。
*インフレについては、また別の機会にお話します
以上より、最低限の目標額(必要額)ということを頭に入れておくと良いかと思います。
また、年金受給額については、
受け取る年金見込額がわかります。
これで、ご自身の老後資金の目標額の目安がある程度は見えてくるのではないでしょうか?
必ず、目標と目安を見える化して、意識しておきましょう。
指標が何も無いのと比べて、資産形成をしていくのに大きな違いが出てくるはずです。
目標額に全然届かない場合でも気にしない
最後に、資金計画の段階において、老後資金の目標額に全く届かない…というケースもあるかもしれませんが、気にしないことです。
矛盾することを言っていると思われるかもしれませんが、
例えば、1,700万円の目標に対して、どう計算しても500万円が精いっぱいだ。というケースでも、0円あるいは10万、20万円とは大違いなわけです。
ある程度、まとまったお金が貯まっていれば、良い投資等があった際に、チャンスを掴むこともできる可能性があるのです。
大切なのは、今の生活を犠牲にすることなく、自分のペースで、一日でも早く貯金や投資に回すことです。
次のプロセスでお話しますが、投資においては、時間を味方につけることがとても重要になります。
次は、目標とするお金を貯めるために、どこで・どんな方法でお金を運用していけばいいのか!?
ということについて、考察していきます。
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