老後の積立てに最適なのは!?「イデコ」vs「つみたてNISA」
一念発起して、老後資金を積立てることを決めたとしよう。
はて、いったいどうやって積立てをしようか!?
何がいいのだろうか??
おいらなら、間違いなく「イデコ」か「つみたてNISA」を選ぶソロ!
何と言っても税制面で優遇されているとかで。。。
で、どっちがいいのだろう?? うーーん、どっちもよく聞くしな…
今回は「イデコ(iDeCo)」と「つみたてNISA」について、いったいどちらが老後の積立てに最適なのか!?というテーマでお話するね。
では、早速見ていこう!
イデコ(iDeCo)とつみたてNISAが老後の積立てに最適な理由
結論からお伝えすると、老後の積立てには投資信託が最適だと考えます。
iDeCoとつみたてNISAは、原則、投資信託を活用します。
では、その辺のことを以下に詳しくお話します。
お金を貯める・殖やす方法は色々とあると思います。
例えば、
・コツコツと自動引落し等使って貯金していく
・リスクを取って株式トレードや仮想通貨、FX‥等で勝負をかける
・不動産や多額の高配当株式を購入し、そのリターンで稼ぐ
これ以外にもあるとは思いますが、
老後資金を貯める場合、銀行でコツコツ貯めても利息がほとんどつかない現状ではあまりに効率が悪い。かといって、ハイリターンを狙い、受取る段階で暴落すれば元も子もない。
また、不動産などもまとまったお金がないと出来ない。。。
そこで、老後資金を貯めるためのポイントを次に挙げます。
2.貯まる仕組みが出来ている
3.投資の鉄則(長期投資・資産分散・時間分散)に合致している
以上の条件を満たすものが最適だと考えます。
それが、投資信託となります。
そして、iDeCoやつみたてNISAは、その投資信託を主な運用商品としているのです。
では、老後を貯める為のポイントと照らし合わせて、iDeCoとつみたてNISAの特徴を見ていきましょう。
1.誰でもできる
投資や不動産等でがっつり儲けようとするなら、大きな資金が必要となります。
iDeCoは月々5,000円から、つみたてNISAは月々100円から投資可能です。まあ実際100円だとかなり時間が必要になりますが…
また、借入やレバレッジ、大きなリスク等を取らずとも、誰でも簡単に始められます。
2.貯まる仕組みが出来ている
貯まる仕組みには3つのポイントがあります。
☑自動的に積立てに回る
お金が貯まる人の共通点は、「先に貯蓄に回し、残った分を生活費等にあてる」ことです。
iDeCoやつみたてNISAは月々や年と定期的に自動引落しとになるため、気づいたら結構貯まっていたということになります。
☑税制のメリットがある
通常は、運用益に対し 20.315 %の税金 (例えば 100 万円利益→ 203,150 円) がかかりますが、iDeCoやつみたて NISA は 運用益 が非課税となり 0 円です。
また、iDeCoは掛金の全額(上限あり)が所得控除がされ、所得税や住民税が軽減されます。
例えば、年収400万円の方が毎月2万円を30年間掛けた場合、年間3.6万円で30年間で108万円の税額軽減効果が出ます。
こうした税制優遇だけでも、これだけの効果があるわけで、使わない手はありません。しっかりと貯まる仕組みが出来ているのです。
☑運用益が再投資され複利効果がある
iDeCoとつみたてNISA対象の多くのファンド(投資信託)が、運用益を再投資する仕組みになっています。複利効果がしっかり得られるのです。
3.投資の鉄則(長期投資・資産分散・時間分散)に合致している
投資に絶対はありません。ただし、万人が上手く運用できる手法は、先人たちの経験や歴史から学ぶことはできます。
時間はかかりますが、投資の鉄則を確実に実践することで運用が上手くいく可能性は格段に上がります。
何よりも、老後資金は時間を味方(長期投資)につける事が出来ます。
株式は時間を味方につけることで収益のブレ幅が縮まり安定してきます。
ちなみに、少し先の未来は人生100年時代と言われ、それに合わせるように働く期間も長くなります。現に2025年から全ての企業の定年が65歳に義務化になり、70歳定年も努力義務となっています。となると、現在50歳前後の方でも十分時間はあります。
資産分散は「卵を一つのかごに盛るな」と言われるように、投資先を分散しておくことでリスクを軽減できます。
また、投資で一番儲かる方法!? それは、「一番安く買って、高く売る」です。
これがわかれば誰でも億万長者ですが、こればかりは投資の神様でもわからないことです。
時間分散=毎月等定期的に決まった額を購入することで、安い時には沢山買えて、高い時には買い過ぎを防ぎ…と結果的に購入単価が下がる可能性が期待できます。
以上の投資の鉄則を必然的に兼ね備えているのが、投資信託でありiDeCoやつみたてNISAなのです。
この項では、iDeCoやつみたてNISAが老後の積立てに最適だということをお話してきました。
さて、ここでiDeCoやつみたてNISAのどちらを選択するべきなのか!?という疑問がわいてきます。
2つの制度を比較しながら、その答えをお伝えしましょう。
イデコとつみたてNISAの比較
結論からお伝えします。
老後の積立てに最適なのは、「イデコ(iDeCo)」です。
付け加えると、両方やるのがベストです。
その際も順番はiDeCoを先にすることをおススメします。
その辺の理由も含め、2つの制度を比較してみましょう。
iDeCoとつみたてNISA比較
iDeCo | 主要比較ポイント | つみたてNISA |
国民年金基金連合会 (厚生労働省) |
実施主体 | 金融庁 |
14.4(月1.2)万円~ 81.6(月6.8)万円 職業、加入年金制度 による |
年間(非課税) 投資限度額 |
40(月3.3)万円 *最低投資額は 月々100円~ |
・元本確保商品 (預貯金、保険) ・投資信託 |
運用できる商品 | ・投資信託 ・ETF(上場投資信託) |
60歳まで 2022年~65歳まで |
運用期間 | 最大20年間 |
⑴運用益非課税 ⑵掛金全額所得控除 ⑶受取時控除 ・退職所得控除 ・公的年金控除 |
税制優遇 | 運用益非課税 |
60歳まで不可 | 途中引出 | いつでも可能 |
・ファンド(商品)の 入替や比率変更可能 ・掛金の増減可能 |
メンテナンス等 | 掛金の増減可能 |
iDeCoを老後資金の積立てとしておススメする理由は3つあります。
②掛金全額所得控除
③メンテナンス可能
①比較表の一番上の実施主体をご覧ください。
iDeCoは国民年金基金連合会(厚生労働省)です。iDeCoの正式名は「個人型確定拠出年金」です。
意外と意識していないかもしれませんが、公的年金の上乗せ制度なのです。
これで、まずは老後資金にiDeCoを推奨する十分な理由になるのではないでしょうか。
②比較表の上から4番目の税制優遇のところです。
運用益非課税については同じなのですが、一番大きな違いは、⑵の掛金全額所得控除です。
例えば、40歳の方で年収500万円/毎月3万円/60歳までiDeCoを掛けたケース
年間72,000円、20年間トータル1,440,000円の減税になります。
*各々状況により相違する場合もあります
もし、iDeCoで運用を行い、運用益が1円も出なかったとしても、年率約1.8%の複利運用ができたことになります。
③比較表の一番下になります。老後までの積立てとなると長期間になるため、メンテナンスができることはとても助かります。
具体的には、ファンド(商品)の入替や組入れ比率を変更できることです。例えば、思うように運用が上手くいっていない場合などに、毎月購入するファンド(商品)を変更したり、資産の保有割合を変更することができます。
例1 配分変更(毎月購入するファンドを変更する)
例2 スイッチング(これまで積立てた資産構成を変更する)
例えば、60 歳を目前にし、ある程度の資産が貯まっている場合。
資産の値下がりリスクを排除するために、安定した債券ファンドや元本確保型商品に変更することで利益を確保したい。下図の例で平たく言うと、先進国株式を40万、国内株式を20万分それぞれ売却し、国内債券を60万円分購入することになります。
まとめると、所得税を納めているのであれば、まずiDeCoを使わない手はありません。
iDeCoで上限額まで積立てをおこない、それでもなお積立てをしたい場合に、つみたてNISAを選択することをおススメします。
こうして解説していくと、iDeCoが良さそうに感じるかもしれませんが、あくまでも老後資金を積立てる場合のお話です。
どちらにも一長一短あります。
せっかくiDeCoとつみたてNISAを比較していますので、つみたてNISAのメリットをご紹介しましょう。
つみたてNISAのメリット
つみたてNISAのメリットは以下の2点です。
②途中引出がいつでも可能
①最終的に資産を受取る際、つみたてNISAは運用益に対し非課税であり、積立てた資産がまるまる受取れます。
一方、iDeCoも運用中の利益に対しては非課税なのですが、受取時に課税される可能性があります。退職所得控除や公的年金控除という大きな控除がありますが、受取額や受取方法によっては税金がかかる可能性があります。
②iDeCoは60歳まで原則引出ができません。一方、つみたてNISAはいつでも引出が可能。
つまり、積立てが老後資金目的ではない住宅や教育資金、その他とりあえず貯金したい‥等といったケースではつみたてNISAが圧倒的に活用しやすいのです。
まとめ
今回は、老後の積立てに最適なのは、「iDeCo」!?「つみたてNISA」!?というテーマでお話してきたソロ。
どちらにもメリットデメリットがあり、活用方法によって選択肢が変わってくることは理解してもらえたと思うんだ。
そのことを前提に、今回の老後の積立てに関しては、iDeCoをおススメするソロ。
ただし、専業主婦の方や住宅ローン控除等で所得税を払っていない状況においては、つみたてNISAも選択肢になるよ。
まずはiDeCoの掛金で所得控除をフルに活用し、税金を少しでも抑えよう!
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